走り続けた16年(100)

平成30年の終りにあたって

今年も残りわずかになりました。皆様にとってどの様な1年だったでしょうか。楽しいことの多い年だったことと思います。

本年も本欄をご愛読いただきありがとうございました。多くの方々から激励のご意見をいただき、それを励みに続けてきました。

特にご意見の多かったのは、5月11日号から6回にわたって掲載された、平成16年3月に遺棄された女児についてでした。次回はどう展開するかとか、今、この子はどうしているかなど、街でお会いする方々からも問われました。また、7月11日号の目黒女児虐待死事件についても大きな反応がありました。それに、8月1日号からの、私の戦争体験は、昭和19年11月に満鉄社員を父に生れ、終戦直前のソ連の参戦で避難列車での逃避行。父は現地で28歳で玉砕し、母と私は奉天(現・瀋陽)での1年の難民生活の後、葫蘆島(コロトウ)からの引揚。同様の体験や、身内等に似たような境遇を経た方々等から多くのお声をいただきました。

市政については、理解できるようになった、とのご意見も多くいただいています。新しい年も小金井市の財政再建、街づくり、ごみ問題などを振り返るとともに、「今、市政で何が」についても書かせていただきます。

本年も市政の焦点は庁舎問題でした。その経過等について振り返ってみます。

西岡真一郎市長は選挙の際、市民に約束した庁舎建設の選挙公約を、当選後次々に後退させ、1年後はゼロベースにする白紙撤回ともとれる宣言をしました。選挙公約は西岡市長には当選するための手段だけにあるのでしょうか?このことは、思想信条の違いや好き嫌いからの判断ではなく、選挙公約の実現は民主主義を守る基本であり、その実現に努めなければなりません。

現在進めている庁舎建設計画は選挙の際の主張とは全く異なってしまっています。

本年においても、西岡市長の言葉は美しく市民の耳に響きますが、前のめりの言動が先行し、その後、修正・撤回、そして、謝罪となっているのです。

全ての施策は打ち出すときは思い付きでなく、あらゆる方面から検討し主軸がぶれないことです。ぶれが、無駄な作業に費やす時間を増やすことになり、職員の仕事に対するモチベーションにも影響を与えることになります。爪先立ちのままでジャンプはできません。大きくジャンプする時は腰を落とす必要があるのです。

私自身は、健康寿命を1年延伸することができました。そのため、市内6か所のラジオ体操会場を巡回し、参加率は90%を超えました。また、ウオーキングは毎日20キロメートルを目標に歩き、スマホの歩数計の歩行距離は6千キロメートルを超えることになり、日本列島最北端の択捉島から最南端の無人島である沖ノ鳥島を往復して多少余る程でした。1日あたり約16キロメートルになり、毎日小金井市域を一周したことになります。本年を漢字一文字で表せば「歩」になります。

末筆ですが、迎える新年が、世界中が平和で災害のない、幸多い年であることを心から祈念いたします。

(つづく)