走り続けた16年(90)

最近の異常気象について

異常の連続だった今年の夏も9月に入り、少し涼しさが戻ってきました。

7月初旬には200人以上の死者・行方不明者を出す西日本豪雨が発生。その後、一転して観測史上最高といわれる気温40度超えが全国各地で記録される等の猛暑となりました。

台風の発生も異常に多く、全国に大きな傷跡を残しました。

幸い小金井市では災害はありませんが、常に備えは必要です。

照りつける太陽の暑さに、街を歩く人々は誰もが難しい顔で、交わす挨拶は決まって「暑いですね」でした。

学校のプールも日陰のないことから使用中止の異常事態になりました。夏休み明けの始業式で、日焼け顔の黒さを競うのも過去の風物詩になってしまうのでしょうか。

平成22年夏、市長会の役員会で、公立小・中学校の普通教室にエアコンを設置する予算を都に要望するか否かが検討され、青梅市、あきるの市、そして、小金井市がこの提案に懐疑的でした。

会議の中で、「青梅市やあきるの市は自然が多いので分かるが、なぜ小金井市が」と私の考え方が問われたことがありました。

私は、「全体の流れには従うが、子どもたちには夏休みもあり、家庭でも学校でもエアコンの中で強い子に育つのか疑問だ」との持論を展開しましたが、結果は要望することとなり、都はそれを予算化しました。

それを受けて私は平成23年の当初予算に市立小・中学校の普通教室へのエアコン設置に要する経費を疑問を持ちつつ計上しました。

私自身は暑さにも寒さにも強く、冬でもコートを着ることなく、市長在任中、市長室でエアコンを使うのは来客の時ぐらいで、ドアが開放されていることから隣室の秘書係には夏は温風、冬は冷風で迷惑をかけました。仕事の効率性等を考えればそれは疑問でした。

これら異常気象の背景には地球温暖化があるといわれ、今後も続く可能性があります。

私たちの世代が利便性・快適性・経済性を追求するあまり、地球環境に大きな負荷を与え過ぎていないか、将来世代への持続可能な環境が守れるか疑問を持たざるを得ません。

プラスチックごみによる海洋汚染も深刻です。海に流れ込んだプラごみが劣化し、海中で砕かれ5ミリ以下のマイクロプラスチックとなり、回収もできず海に溜まる一方で魚や海鳥の体内からも大量に見つかっており、生態系や人体への影響も心配されます。

生産者が消費ニーズと利益追求からプラスチックの大量生産、大量消費で地球環境に大きな影響を与えており生産者の責任も問われなければなりません。

私は、平成8年、500ミリリットル以下の小型ペットボトルの製造解禁に反対でした。それは、非常に利便性が高い一方、その処理のため自治体の負担が大きくなる等からです。解禁後、私はペットボトルの不買運動とレジ袋不使用のささやかな抵抗を続けています。

最近では一歩前進しストローの使用も問題視されてきました。

猛暑の疲れをとって快適な秋を楽しんでください。

(つづく)