走り続けた16年(75)

西岡市政、折り返し点を経て⑥

西岡真一郎市長が市長に就任し約2年4か月が過ぎ、その選挙公約を見直してみます。

まず、「蛇の目跡地に市庁舎、福祉会館、そして、図書館等6施設を集約して改修費&維持管理費を削減し、新たな市民サービスの財源にします。」と公約しました。さらに、「それには新たな市民負担はない」というものでした。しかし、選挙における市民との約束は1年も経たないうちに破棄され、雲散霧消となりました。

また、本年8月末に契約期限を迎える第二庁舎の貸借について、今後の契約期間を何年とするかも課題です。それによっては、平成26年9月に所有者と市の間で第二庁舎が売買されていたことから、その取得費とリース料とが比較されることになるからです。

西岡市長は「第二庁舎は新庁舎竣工後は所有者に返還する」との考えを強く示しています。これでは、これ以外の選択肢は考えられず、市益を第一に考えた時、状況の変化等に適切に対応するため、前置きとして「基本的には」とし、柔軟に対応できる状況にしておくべきでした。そのため、第二庁舎は民間不動産業者間で転売されても市は蚊帳の外に置かれてしまうのです。

公約にある「真の行財政改革なくして未来はつくれない」と言うが「真の行財政改革」とは何なのか。また、公約にある税収増、経費削減、不要事業廃止で40億円規模の財源確保、の進捗は。市民力結集の成果は。子育て環境日本一や新しい自治体経営に挑むなどと唱えたことに期待する市民に対し、スローガン政治に陥らないためにも、自ら公約の達成率等、その評価を中間報告することを希望するものです。

「今、市政で何が」

平成30年第1回定例会は「特別職(社会福祉委員)の報酬に関し条例遵守を怠った西岡市長に対する問責決議」を賛成17反対5で可決し、閉会しました。

社会福祉委員の報酬について、平成5年の条例改正時に誤りがあったことが昨年5月に事実が判明したが、条例に規定された金額を支払うべきとの意見を封印し、事実を囲い込み公にするのが9か月後とは異常であり、到底容認できるものではありません。

私は、平成5年の条例改正には議員として、平成11年からは市長としての私の責任は回避しませんが、行政執行の手法は相容れるものではありません。

この問題は、今後市議会で詳しく検証されることになります。

また、福祉会館跡地に設定されていた地上権の解除に伴う清算金に対して、市の対応の稚拙さから住民訴訟に発展しています。

さらに「障害のある人もない人も共に学び共に生きる社会を目指す小金井市条例」の提案姿勢です。長い準備期間があったにもかかわらず、議会に送付されたのは、議会開会後、担当委員会開催の直前であり、議会の反発を招きました。

この様に、行政執行上の不祥事が頻発することは問題であり、それが、西岡市長への問責決議になりました。

(つづく)

走り続けた16年(37)

苦闘する庁舎問題⑧

佐藤和雄市長は第二庁舎の賃借は無駄遣いであり、早急に解消すべきという選挙公約を果たすため、市長に就任し3週間目の平成23
年5月18日、臨時の記者会見を開き、新庁舎は蛇の目工場跡地に、平成27年中に竣工し28年1月1日からは新庁舎で業務を開始すると発表しました。

4月27日に就任し、すぐに大型連休に入り、部局との協議・検討もしないまま、議会を飛ばしての唐突な提案でした。それは、1万人アンケートで、賃貸借庁舎の早期解消を求める声が大多数であったことや、すでに建設場所は蛇の目工場跡地に決定していること。建設スケジュールは3月に策定された基本構想を参考にしたようですが、非常に安易な提案でした。

この提案は敢え無く撤回となり、極めて不安定な佐藤市政の船出となりました。

議論の末、新庁舎計画を撤回した佐藤市長は基本構想の内容を具体化する「新庁舎基本計画案」策定のため、新たに公募市民7人を含む16人による、「市民検討委員会」を設置し、6月に「基本計画案」の策定を諮問して検討に入りました。これが本来の手法ということになります。

検討が続く中、佐藤市長の小金井市民が排出する可燃ごみを他市等による広域支援は無駄遣いとの選挙公約で市政は大混乱となり、市民検討委員会は9月の第4回の会議を最後に中断となりました。その後、広域支援によるごみ処理が危機的状況に陥ったことの責任をとって、佐藤市長は就任6か月で辞職しました。その結果、1年に2回目の市長選挙が12月に行われ、8か月の空白の後、再び私が市長職に就くことになりました。

平成23年4月まで、私は(好きではないが)市長と呼ばれ、落選した5月からは前市長、佐藤市長が辞職した11月からは元市長。そして、選挙後の12月18日からは新市長と呼ばれ、一人の人間が4通りの呼ばれ方をされることになりました。

市長に再び戻った私は、佐藤前市長の経過を引き継ぎ、検討委員会を再開しました。

検討委員会は平成25年1月まで全15回にわたり、新庁舎に導入する機能や整備方針、建設場所などについて活発な検討が行われ、パブリックコメントや市民フォーラムでの意見も参考に「基本計画案」が策定され、平成25年2月、市に答申されました。

私は、この答申を尊重し「小金井市新庁舎建設基本計画」を策定しました。

その内容は、新庁舎の全体規模を1万3千平方㍍を上限とする。建設場所は基本構想に基づき蛇の目工場跡地とする。建設費用は55億円を想定し、借入金34億円、積立金4億円、第二庁舎保証金返還金7億円、一般財源10億円とするものです。また、建設のスケジュールは竣工まで5年、平成30年度の完成とするものでした。

この計画を着実に進めることが私に課せられた課題でした。

しかし、市の財政が危機的な財源不足にある状況から、将来世代への負担となる借入金の額や一般財源の負担が不安材料でした。

(つづく)

走り続けた16年(35)

苦闘する庁舎問題⑥

平成3年12月のバブル経済時に120億円の最高値で小金井市土地開発公社が先行取得した蛇の目工場跡地を、バブル崩壊後、激減する税収の中でその借入金80億円を返済していくという大変厳しい最悪のパターンになってしまいました。

これは、議会も与野党を問わず大久保慎七市長に購入を求めた結果でもあります。誰もがバブル経済の崩壊を見通せず、地価の下落なども考えられず、熱に浮かされたように蛇の目工場跡地の購入に走ったのです。

庁舎建設基金等40億円を頭金とし、新庁舎建設に着手できないことから、緊急避難として、議会の同意を得て10年の契約で第二庁舎を賃借しました。しかし、新庁舎が建設できなければ、リース庁舎が続くことになり、平成15年には新たに平成20年まで、そして、25年、さらに、30年へとリース庁舎が続くことになります。

平成11年、私が市長就任以降、小金井市の行財政改革が進み、財政の健全化が見えてきた平成20年9月、再び、リーマンショックに見舞われました。それは、世界経済に大きな打撃を与えましたが、小金井市など基礎自治体も税収減等大きな影響を被りました。

私は、従来から庁舎建設は市の政策の優先順位は決して高くないと考えており、市民施設が優先されるべきと考えていました。

庁舎と福祉会館を比べたら福祉会館が優先するというのが考えでした。ただ、小金井市の場合は賃借庁舎であるという特殊事情が、庁舎建設へと向かわせました。

蛇の目工場跡地が、完全に小金井市の所有になったのは平成23年度で、借金の返済に約20年を要しました。また、同年総務省は庁舎建設のための起債(借金)の限度率を、建設事業費の50%から75%に緩和したのです。

10億円の自己財源があれば40億円の庁舎を建てることができるのです。就任時40万円の庁舎建設基金は約4億円となり、これを早急に10億円にするのが当面の目標でした。

また、財政調整基金は就任時の70万円が約16億円になりました。

庁舎建設が見えてきたことから、庁内に新庁舎建設基本計画市民検討委員会を立ち上げ検討に入りました。

庁舎の建設場所について、議会は蛇の目跡地と再開発第2地区に二分され、また第二庁舎の取得を主張する議員もいました。庁舎の位置の変更は議会の特別多数議決であり3分の2以上の同意が必要になります。

そこで、新庁舎建設市民検討委員会の答申を私も尊重するので、議員もいろいろ考えがあるでしょうが、建設場所にあたっては、市民検討委員会の答申を尊重してもらいたいとお願いしました。

答申は、場所を蛇の目工場跡地とし、全体規模を1万3千平方㍍を上限に、建設費は55億円で33億円が借入金で一般財源での捻出が10億円です。建設スケジュールは5年で竣工の計画でした。

私の不安は財源問題です。再び、後年度負担の大きな借金や一般財源の10億円など、蛇の目工場跡地取得の経過がトラウマになっていました。

そこに、再び大きな問題が派生しました。

(つづく)

走り続けた16年(22)

財政健全化への闘い⑫

小金井市の行財政改革を進めるため、その発言等から名誉毀損で訴えられながらも頑張っている先輩議員もおり、私は、その姿勢を見習い参考にさせていただきました。

市民からお預かりした貴重な税金をムダなく効率的に執行することは、行政の基本であり、それをチェックするのが議員の仕事です。学校警備はその費用と効果から、長い間の市政の懸案であり改革を必要とする最重要課題のひとつだと考えていました。

昭和60年9月市議会定例会で共産党を除く全議員の賛成で議決された「学校施設管理に関する決議」で改善すべきは、主に次の2項目でした。まず①学校施設警備は、1校2・5人の正規職員の交代勤務体制となっており、5日の間に、2日働き3日の休みです。平日の勤務は、16時〜翌8時40分までが勤務となる拘束時間ですが、そのうち23時半〜翌6時までは仮眠時間です。また土曜日は12時、日曜等は8時半からの勤務となりますが、仮眠時間は同じです。

これで、給料はおおよそ600万円超、時間外手当を含めれば、700万円近くになります。

週刊誌に「月に10日学校に泊まりに行くだけで給料がもらえる」と書かれる程でした。この改善です。

革新市政の90人超の警備員も、72人、48人と減員してはきましたが、私の主張は、機械警備にすれば直営の1校分の予算で市立小・中14校全校が賄えるというものでした。

次に、②懲戒免職から復職し、苗字の後に天皇と付けられ、「影の市長」と称されたカリスマ的組合委員長の施設管理係長が、基準を上回る広さの前原暫定庁舎の事務室で、市民や職員の目に触れることなく形ばかりの仕事を、信奉する一職員と二人だけで執務させているのは異常であり、これを改善させることでした。

私も、特定の人を特別扱いすることは止めるべきだと主張してきました。このような状況は、市役所全体の職員のモラルや士気にも影響を与え、勤労意欲の低下にもつながるものでした。

議会決議に対応すべく、労使の協議が行われましたがなかなか進展しません。この様な状況は、税金の効率的な運用とはいえず、また、納税者の理解は到底得られるものでなく、納税意欲にも影響を与えると考え、私は混乱の広がりを覚悟して行動することを決意しました。

それは、この状況を市民に知らせることでした。日頃から行っていた活動ではありますが、スピーカーの付いた車での街頭演説、チラシの配布。それにA1判の壁新聞を緑町を中心に30〜40枚貼り出しました。チラシや壁新聞には「天皇」「影の市長」と恐れられたカリスマ的組合委員長の実名を挙げての批判です。さあ「パンドラの箱」を開けてしまったのか、です。

この活動に職員団体はすぐに反応しました。その抗議は私へではなく大久保慎七市長に向かったのです。

市長と議員は全くの別機関であり、私の議員活動で市長を攻めることにはならず筋違いです。また、市長が議員活動に介入するものでもありません。

しかし、大久保市長から「壁新聞を外して欲しい」と懇願されました。私は悩みました。

(つづく)

平成26年4月1日 市長による職員向け庁内放送

 

職員の皆さん、おはようございます。市長の稲葉です。

4月1日、平成26年度の始まりです。今年度もお世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。お互いに小金井市の発展のため、がんばってまいりましょう。

本日、新たに川上副市長をお迎えするにあたり、先ほど辞令を交付させていただきました。この後、川上副市長から、ご挨拶をいただくこととなりますが、それに先立ち、新年度のスタートにあたり、私からも一言、ご挨拶をさせていただきます。

昨日、3月31日付けをもって、19人の職員が定年退職しました。苦楽を共にしてきただけに寂しさもありますが、今日は11人の新入職員が希望を持って入所されます。温かく迎えるとともに、新入職員の期待に応えられるよう、それぞれの職場において、きちんとした指導をお願いいたします。

市政に目を向けますと、平成26年第1回市議会定例会において、新年度の各予算が議決されました。現在の厳しい経済状況に加え、ごみ問題を始めとする多額の財源を必要とする課題が山積するという危機的な財政状況に対応するため、これまで以上に徹底したコスト意識の下、実施計画に掲載された政策的経費を含めて全ての事務事業についても例外なく抜本的に見直し、限られた行財政資源を効果的にかつ効率的に活用しつつ、より一層の市民サービスの充実、増進を図るものとして、更なる事業の「選択と集中」を追求してまいります。

今後も、この限られた財源において、予算の執行に当たっては、これまで以上に徹底したコスト意識のもと、今まで以上に自覚をもって、仕事に取り組んでいかなければなりません。

市政の最重要課題である「ごみ問題」については、本年1月に、日野市、国分寺市との3市で可燃ごみの共同処理を行う覚書を取り交すことができ、ごみ処理施設の問題解決に向けて大きな一歩を踏み出すことができました。今後は、一部事務組合設立の準備を進め、平成31年度中の施設稼働を日野市、国分寺市と共にめざしてまいります。この間、可燃ごみの広域支援にご理解とご協力をいただいております多くの団体の関係者の皆様並びに施設周辺にお住まいの皆様方に、この場をお借り、心から深く感謝申し上げる次第であります。

また、新しいごみ処理施設が稼働するまでの間、引き続き多摩地域の各団体にご支援をいただかなければなりません。これからの信頼関係を継続するためにも、小金井市に与えられた責任を誠実に果たし、事業計画を確実に進めていかなければなりません。

職員の皆さんも、各市・団体のご理解・ご協力のもと、小金井のごみが滞りなく処理できていることを自覚するとともに、他市に十分配慮し、仕事に従事していただきたいと思います。

私は、2月26日の平成26年第1回市議会定例会において、平成26年度の施政方針演説を行いました。その中で、第一に、自然環境と利便性が高いレベルで調和した、快適で人にやさしいまちづくりの推進。第二に、参加と協働によるまちづくりを進めるとともに、災害に強い安全・安心な地域づくり、JR中央本線連続立体交差事業の効果を最大限に利用した、地域を支え、地域に支えられる産業づくりを進め、ふれあいと活力のあるまちづくりの推進。第三に、生涯学習の場の更なる充実に向け「きたまちセンター」の開設、歴史的文化遺産の保全と継承、国際交流や都市間交流の促進、男女共同参画の計画的推進や平和について考える場の充実、学校における教育活動や学習環境を一層高め、豊かな人間性と次世代の夢を育むまちづくりの推進。第四に、地域の福祉活動を推進し、高齢者、子ども、障がいのある方を始め、誰もが住み慣れた地域で互いに支え合い、助け合い、安心して暮らせる地域づくりや、子育ち・子育て環境の充実、加えて、疾病の予防や食育の充実への取り組み。などを申し述べさせていただきました。

そして、これら4つの柱を推し進めていく上で、市民参加や市民協働の更なる推進に加え、限られた行財政資源の最適な配分と最大限の活用により、行政課題を迅速に解決していくことが必要です。

重要となる取組みとして、市民参加による後期基本計画の策定、業務運営方針などの更なる行財政改革への取り組み、公共施設の維持保全に係る全庁調整・横断体制の構築、新庁舎建設に向けてのあらゆる方策の検討、市税等の口座振替受付システムの導入による徴収率の更なる向上を掲げました。

職員の皆さんも、新年度を迎え、一人ひとりが目標を定め仕事に取り組んでいただきたいと思います。ただ漫然と仕事するのでなく、目標を持って、そして、時々総括して欲しいと思っています。よろしくお願いいたします。

小金井は素晴らしいまちです。地域のポテンシャルと市民の意識の高いまちです。

この素晴らしさを誰もが感じられるまちとするため、そして、第4次基本構想の将来像を実現するため、新たな副市長を迎え、私も「一意専心」、引き続き全力で取り組んでまいります。職員の皆さん、共にシティープロモーション、明るいニュースを全国に発信していきましょう。