走り続けた16年(72)

西岡市政、折り返し点を経て③

西岡真一郎氏市長が市長に就任し、僅か1週間で10%の職員の地域手当を3年で15%にアップすることを職員組合と合意しました。人事院の勧告は2年で完成させるというものでしたが、組合との合意内容は平成27年度は12%への引上げで6千100万円、28年度は14%で1億2千800万円、3度目の29年度は15%で1億6千100万円の給与の引上げとなるもので3年での完成です。

このための原資は勿論市民の血税です。急を要する支出であっても、市民サービスへの財政支出なら理解もできるのですが、選挙を終えて市長に就任し、予算編成等超多忙な1週間での職員給与の大幅な引上げの決定は理解に苦しみます。市民との対話を重視するという西岡市長、その市民や議員が気付く前に、労使で合意し調印しました。市長にはその権限が与えられていますが、これが西岡市政の「真の行政改革」なのでしょうか。

地域手当引上げの議案は2月22日開会の市議会定例会に提案され、3月28日に議決されました。時間のない就任早々に労使合意をする必要がどこにあったのか、受け身の立場の当局が、市民の利益を第一に考えての対応とは考えにくいものです。それだけに「李下に冠を正さず」ではないでしょうか。

議会での質疑に市長をはじめ担当は「多摩26市で一番厳しい対応」と繰り返し答弁しました。変更前の基準は10%であり、それを初年度は4月に遡及し12%に引上げます。人事院勧告の13%との1%の差異は延伸するもので、職員の生活設計に影響を与えるものではなく、多摩26市で一番厳しい対応、との答弁は内を意味するのか分かりません。

この給与の総合的見直しは本給を減額し、その地域に適した地域手当で対応するというもので多摩地域の中には、国の指定区域の基準も地域手当も据え置かれる市もある中で、なぜ、引上げの小金井市が一番厳しい措置となるのか、西岡市長等の答弁は理解することができません。

市職員の給与に関しては、労働基本権の制約の代償措置である人事院勧告や東京都人事委員会の勧告を尊重すべきではあるが、国の所管である総務省土屋正忠副大臣による通知は、地域手当ての支給割合については住民の理解と納得が得られるものになることを基本として適切に対応すること、としています。

3月28日、議会での地域手当の採決は、賛成15反対6退席2で可決されました。

賛成討論に、「(賛成へ)最も重視したのは、答弁で『多摩26市の中で一番厳しい対応をとった』とあったことである」との賛成理由とする答弁は正しかったのか。また、「職員削減の早期実現を要望する」として賛成した会派の要望に沿った職員削減が進んでいるかも疑問です。

昭和50年前後の失政から小金井市の人件費比率は45・2%を最高に30数年に渡り、40〜30%台で推移し、ワースト日本一を繰り返しました。平成11年、私は32・3%で市政を引継ぎ、16年後、15・3%と所期の目的が達成できました。

(つづく)

平成25年9月18日 市長による職員向け庁内放送

 

職員の皆さんおはようございます。市長の稲葉です。

9月8日午前5時過ぎ、地球の裏側ブエノスアイレスから、7年後の2020年開催の夏季オリンピック、パラリンピックの開催地が東京に決定したとの朗報が届きました。イスタンブール、マドリードの強豪を退けての決定です。私は、東京商工会議所での「開催場所決定を迎える会」に参加していました。会場の大スクリーンに映し出されたジャック・ロゲIOC会長が手にするボードに書かれた開催地名を読み上げる瞬間、会場は水を打ったように静まり、そして、「トーキョー」と発した瞬間、満場総立ちとなり両手を天に突き上げ、会場全体は大歓声とともに歓喜の渦に包まれ、鳥肌が立つ思いでした。全国各地、至る所で同様の光景だったと思います。2020年は、まだまだ先のことですが、子どもにも大人にも誰にも夢と希望を与える決定でした。日本が元気を取り戻し、期待される日本経済にも好影響を与えることでしょう。

国体の開催が直前に迫ってまいりました。小金井市では、弓道、バスケットボールの2競技が行われます。生涯学習課を中心に、多くの市民や職員のボランティアの皆さんとともに大会が無事成功するよう、全職員が力をあわせて取り組むことを重ねてお願いします。事前の準備を怠りなく、着実に、そして、全国各地からのアスリートや関係者、愛好者の方々を小金井市で競技や観戦ができて良かったと思い、また、言っていただけるよう、おもてなしの心を持ってお迎えしましょう。

さて、開会中の9月議会において、小金井市の財政が危機的財政状況にあり、行財政改革の必要を議会に説明しております。議会では「職員の意識改革をどの様に進めるか」との質問もいただいているところです。

本年3月、民間第三者機関による行政診断報告書が提出されました。これは、「更なる改革に向けた9の提言」と題して、様々な改善策が短期的な取組、中・長期的な取組として提起されております。これらを行政執行の参考にしていくことになります。

この行政診断を行うに当たって、昨年10月、716人の正規職員及び再任用職員を対象に、アンケート調査が行われました。このアンケートでは、「これまでの行財政改革の取組について、自分でどの程度理解しているか」との問いに対して「全く理解していない」が4.7%、「あまり理解していない」が44.7%、合計で49.4%、つまり約半分の職員が、行財政改革の取組について「理解していない」という結果となっています。

また、「行財政改革の取組について、自分自身で取り組んだ実績はあるか」との問いに対しては「取り組んだことはない」が69.9%で、約7割の職員が、取組実績がないと回答し、その理由は、「行財政改革の取組に関係する事務事業を担当したことがない」が57.3%であるほか、「そもそも行財政改革のことは良くわからない」と22.8%の職員が答えています。私は、職員の皆さんの行財政改革に対する意識の低さに驚愕するとともに、改めて意識改革の必要性を痛感しています。私自身も、市長として職員に市政の現状を伝えきれていなかったことを強く反省しているところであります。

この間、市としては、平成9年、平成14年、そして平成22年と3次にわたり行財政改革大綱を策定し、厳しい財政状況を改善するため努力してきました。しかし、アンケートの結果を見ると、庁内の一部で空回りしていたのではないかと改めて反省するところです。

重ねて職員の皆さんにお願いします。今、小金井市の財政は危機的状況にあり、行財政改革の必要に迫られています。行革は、目的ではなく手段です。目的は、市民サービスの向上です。職員一人ひとりが「事業の目的は何か」「他の方法はないか」「このやり方がベストか」等々、徹底的なコスト意識を持ち、広い視野のもと、これまで以上の自覚と責任を持って仕事に取り組んでください。

私たちは、市民からお預かりした貴重な税金をいかに効率的に使うかを常に考え行動しなければなりません。「最小の経費で最大の効果を上げる」ことが、私たちに課せられた義務でもあります。

市の多くの事業は、市民の貴重な税金を財源に成り立っています。その税金を無駄なく効率的に使うこと、また、職員は、1日1日を無駄なく効率的に使い、市民満足度につなげてください。

市民の方々が何を望んでいるのかを常に念頭に仕事をすること、そして、市民の喜びを自らの喜びにできるようにしてください。接遇はスマイル、仕事はスピード、そして、経費節減のセービングの小金井推進3Sで頑張りましょう。

今日は、小金井市の財政が危機的状況にあることを理解していただくため報告しました。

最後になりますが、充実したワーク・ライフバランスを期待します。終わります。