燃やすごみの広域支援について(その2)

新しい年度を翌日にした平成21年3月31日、八王子市役所で、4月1日からのごみ処理の契約を交わし、記者会見でそれを公表しました。黒須隆一市長とは20年来の仲間ということもあり、小金井市の窮状打開のため、市長会会長としても積極的に取り組んでいただきました。黒須市長からは「処理場が小金井から遠くて申し訳ないね」という言葉も出ました。また、その日の午後には、八王子市の職員団体の委員長からも「我々職員も全力で小金井市民のために全力で協力する」との力強い電話をいただき、感激しました。委員長とは、東京都市町村職員共済組合の理事長の私と、代表理事の関係で共済組合の経営等にお互いが責任を持つ関係にもありました。

4月1日、施設近隣住民への説明など、両市の担当職員の入念な事前の準備の御陰で円滑にスタートしました。そして、八王子市の職員団体の副委員長からも「私たちが責任を持って処理しますから安心して下さい」との電話もいただきました。副委員長は、小金井市のごみを処理してくれる館工場の勤務でした。

数日後、黒須市長に電話で感謝と状況報告し、小金井支援に対する八王子市民の反応を問うと、「市長よくやった」とか「市を誇りに思う」とか「困っているときはお互い様」と、支援を評価する意見がたくさん来ている。苦情は全くないということでした。私が「近日中にお礼に行くから」と言うと「来なくていいよ」とのことでしたが、それでも、担当職員と市役所と館工場をお邪魔しました。館工場では玄関先に職員が整列して迎えてくれて恐縮しました。市役所から到着の時間が告げられていたものと思われます。また、八王子市は土曜日の収集・搬入は無いのですが、館工場は小金井市の土曜日の収集のために、特に搬入をさせていただく無理も受けていただきました。

小金井市の職員団体の役員も八王子市に出向き職員団体等に感謝を申し上げています。

4月1日には、新たに昭島市との契約も終え、順調なスタートとなりました。昭島の北川市長とも市議会議員時代からの同志で、特に広域処分組合で日の出町の二つ塚最終処分場を決定する時は、管理者が土屋武蔵野市長、議長が北川議員、そして私は一議員として頑張ってきた経過もあります。

小金井市の厳しい状況に対し、八王子市の黒須市長、昭島市の北川市長、日野市の馬場市長、多摩川衛生組合の石川前稲城市長をはじめ、25市の市長や議員、そして多くの関係者や施設周辺にお住まいの方々の大きなご協力をいただいてのごみ行政でした。しかし、「20億円のムダ使い」という表現をこの人たちはどの様に受け止めるでしょうか。協力いただいた方々に申し訳ない思いで一杯です。

自治体間の連携はごみ問題に限らず、福祉、環境、防災等々、市政全体に及び、小金井市だけで成り立つものではありません。失った信頼関係の修復は非常に困難です。しかし、それを果していかなければなりません。