1年間お世話になり、ありがとうございました

 

いよいよ平成24年(2012年)も残り僅かになりました。
小金井市は、昨年、市民生活に直結するごみ処理問題等で市政が混乱に陥り、昨年暮から、8か月振りに、再び私が市政を執行することになりました。そして、本年は、市政の安定と信頼回復に向け、全庁あげて取り組み、議会そして市民の皆様のご理解をいただき、一定の成果を上げることができました。

市政最重要課題である燃やすごみの処理につきましては、広域支援という形で、稲城市、狛江市、府中市、国立市で構成される多摩川衛生組合をはじめ、昭島市、日野市、三鷹市等、多摩各市のご支援により滞りなく処理していただいています。処理施設周辺にお住まいの皆様、並びに関係者の皆様に心から感謝申し上げるところです。市民の皆様にもこの様な状況にあることを理解いただくようお願いします。

さて、年末恒例の清水寺の森 清範貫主が特大の和紙に揮毫した本年1年の世相を表す漢字1文字はご存知の通り「金」でした。
夏に行われたロンドンオリンピック、パラリンピックが、世界中に夢と希望と感動を与えました。日本チームも大活躍で、それが森 清範貫主の「金」につながったものと思います。小金井市からも、オリンピック、パラリンピックに小金井市民が出場することで、出身校の生徒さんをはじめ市民も熱狂し、多くのドラマや感動が生まれました。

未曾有の大震災となった東日本大震災から2度目の正月を迎えようとしています。伝えられる報道では復興には程遠く、福島第一原子力発電所の事故などにより、未だ30万人を越える方々が、住み慣れた故郷に帰ることもできず、故郷を思いつつ不自由な生活を余儀なくされていることに心が痛みます。心からお見舞い申し上げるとともに、この大災害を風化させることなく、私たち一人ひとりが復興のための行動を続けていかなければならないと考えます。

市民待望の文化・芸術の拠点「市民交流センター」は、本年2月9日、市議会で取得議案が可決されたことにより、2月15日、都市再生機構と取得契約を締結し、そして4月1日本格オープンしました。これは、武蔵小金井駅南口の再開発の完成とともに、小金井市の歴史の大きな1ページを飾るものです。多くの方々の大変なご苦労により完成された再開発、市民交流センターです。私は、巡り合わせでその場にいられたことを大変光栄に思っています。一部に課題は残っていますが、多くの市民の皆さんに喜んでいただいていることを、大変嬉しく思います。文化・芸術の拠点として、市民の皆様に末永く愛される施設になるよう努めてまいります。

今年も子どもたちが頑張りました。学力が優秀というだけでなく、スポーツや音楽、文化・芸術、そしてボランティア活動等、多くの分野で活動し、素晴らしい成果を上げてくれました。スポーツにおいてはオリンピックイヤーということもあってか、軟式・硬式野球、ミニバスケットボール、ハンドボール、剣道、サッカー、テニス、新体操等々、好成績が続出、市役所への表敬訪問は秘書担当がスケジュール調整に苦慮する程でした。
新しい年にも期待が持たれます。

師走の選挙は昨年の市長選挙と同様でした。突然の石原都知事の辞職と衆議院の解散総選挙とが重なりました。都知事選は、石原都政を継承する猪瀬直樹氏が大勝、衆院選は自民党が圧勝、自公で3分の2超の議席を得るという結果となり、3年4か月前の選挙結果とは真逆の結果となりました。この振幅の激しさに小選挙区制度の不安を感じますが、これらの選挙の結果が国民にとって都民にとって、期待に応えられる政治が行われることを願っています。

ここ東京18選挙区(武蔵野市、府中市、小金井市)は、土屋正忠氏が当選し国政復帰を果たしました。小泉旋風の選挙では比例での当選でしたが、小金井市に対しても大変な貢献をしていただきました。今回は小選挙区での当選です。以前にも増して国や都との太いパイプとして頑張ってもらいます。
また、来年3月は市議会議院選挙です。小金井市の抱える課題解決に向けて、行政とともに進める議会構成を望むものです。

今、地方自治体は厳しい財政状況に晒されています。その様な中、3月の市議選のため平成25年度予算が1か月ほど早まっての編成となりました。厳しい財政状況の下で、財政調整基金を大幅に取り崩すなどによる編成です。平成25年度の予算は組めましたが、26年度はどうなるか見当がつかない状況です。この様な状況を打破するため、歳入をいかに増やすか、歳出をいかに押さえるかを考えて行動することになります。財政再建のための行財政改革、平成25年は財政再建に向けての行動の年にしたいと考えています。

繰り返しになりますが、小金井市の喫緊の課題はごみ問題です。小金井市民の排出する燃やすごみは多摩各市の広域支援により処理していただいていますが、一日も早く安定的な処理ができるよう努めてまいります。
現在、日野市が、国分寺市と本市とのごみ処理の共同化を決定し、施設周辺の方々のご理解をいただく努力をされています。私たちは、日野市のこのご努力に深く感謝するとともに、市といたしましても、与えられた責任を誠実に果たしていきたいと考えています。

この1年間、市民の皆様の市政に対するご理解ご協力に感謝するとともに、迎える新年が皆様にとって、また、小金井市にとっても素晴らしい年になることを心から祈念し、年末の挨拶とします。どうぞ皆様、よいお年をお迎えください。