走り続けた16年(98)

 

「今、市政で何が」②

平成30年第3回(9月)定例会は現在の市政を象徴するような市議会だったようです。

その第1は人事案件です。市・元部長の副市長選任同意案件が不同意になることが見通せながら、西岡真一郎市長は撤回せず強行し不同意になりました。

第2は、職員の期末勤勉手当(ボーナス)のアップです。議会は、行革が進まず逆行していることから認めていませんでした。

西岡市長は、3月議会でボーナスアップの予算を減額する組替え動議に同意し、6月議会でそれを減額補正したにもかかわらず、同年の9月議会にボーナスアップの条例と予算を再度提案するという一貫性のない対応となりました。しかし、議会は賛成多数でボーナスのアップを認めました。今回、議員の態度が変わったのは、ボーナスアップの否決で、職員の仕事へのモチベーションが低下している、というのが理由のひとつのようです。民間企業であれば、勤労意欲が高く、業績が上がったことがボーナスアップに繋がるのではないでしょうか。職員の勤労意欲の低下がボーナスアップの理由となるのか、理解に苦しみます。次の都人勧の勧告への対応が注目されます。職員のモチベーションの低下があるとするならば、それは、給与ではなく別のところにあるように思われます。市長のリーダーシップが必要です。

第3は、この様な状況の中、西岡市長の重要施策である29年度の「行革アクションプラン2020」に掲げた平成32年度に公立保育園2園の民間委託を2年間の延期を決めたことです。今、市の行革の最重要課題は5園ある公立保育園の民間委託です。市の保育事業は民間保育園を中心に行われており、市が直営で行う必要性はありません。近隣市では民間委託化が進み、完了してる市もあります。

西岡市長の3年間を振り返ると、市民の耳に聞こえのいい華々しい政策を安易に打ち出すが、変更、撤回の繰り返しによる主軸のブレで、職場に混乱が生じています。

第4は、平成29年度の一般会計決算の認定について、賛成が5、反対が18で平成15年度以来14年振りの不認定になったことです。

それは、借地である旧福祉会館跡地の「地上権設定契約の解除に係る和解について」の議案が議会に送付されました。その金額は相手方の提示した金額そのままで、市側が不動産鑑定などの調査を全くせず合意し提案したものです。これに議会が強く反発したことにより議案は撤回されました。再提出された議案は、前回に比べて小金井市にとって有利な条件となりました。

議会は「西岡市長の行政執行は、公有財産の処分の重要性に対する認識が欠落しており、著しく慎重さを欠くものであった」と、強く反省を求める決議を可決しました。

また、社会福祉委員の報酬誤支給問題は、事実が確認できたにもかかわらず、9か月間も公にせず秘匿し、誤ったままで行政執行を続けてきたことです。

法令遵守や適正な行政執行は市政運営の基本であり、市民の市政への信頼の基本です。

国・財務省、防衛省の公文書の改ざんや隠ぺい、大手企業の検査データの改ざん等が小金井市の行政にも起きてしまったのです。

(つづく)