走り続けた16年(158)

今、市政で何が

新型コロナウイルスの感染拡大が世界中に猛威を振っています。そのため、私たちのこれまでの社会経済活動、教育環境、地域活動など、日常生活は激変しています。

また、小金井市議会においても感染防止のための対策が講じられています。市の1年間の予算を決める令和2年第1回定例会も、市職員がコロナ対策に集中できるよう、会期中に1週間の休会をするなど、議会運営を効率的に進めるよう努められていました。そのためか、どうしても十分な審議になりにくい状況も散見されます。

平成29年3月の小金井市議会議員選挙において、西岡真一郎市長が推薦する候補者A氏が、勤務先であった小金井市の委託事業の受託者である福祉施設から、施設利用者の個人情報を収集した名簿を盗用し、選挙運動に利用していたことが令和元年11月26日、発覚しました。また翌27日、「平成29年市議会議員選挙で立候補者が市の指定管理である施設の名簿を選挙活用した事が法令に照らし適正だったかの検証陳情書」と「都選管の収支報告書に記載されている寄附の事実解明を求める訴え陳情書」が市議会に提出されました。

この陳情の提出者はA氏の選対の一員であった人であり、明らかな内部告発です。

令和2年2月3日、市議会総務企画委員会の協議会で、陳情提出者の陳述が行われ、驚くべき数々の不正が暴露されました。全てそのまま理解していいのかは分かりませんが、提起された問題は解明する必要があります。

その中で、A氏による個人情報の盗用は本人も、福祉施設も、そして、市も認めることになりました。しかし、名簿の盗用に至る経過やその利用方法、小平市選出の前都議会議員の関与などは明らかになっていません。

また、西岡市長が選挙において禁じられている戸別訪問を、具体的な数字を示して提示してたとのことです。

さらに、西岡市長からA氏の後援会に3万円の寄付は合法だが、収支報告書に虚偽の記載があると指摘しています。それは、さらに市長が寄付すると5万円の制限を超え、報告書に市長の名前が出てしまうため、これを防ぐ策で西岡市長の指示だとのことです。

市議会では、市長がA氏の他に誰に寄付したかの質問には口をつぐんだままです。与党体制を形成するためなのか、また、それ以外の候補者にも資金提供はあったのかですが。

「元市議会議員候補による個人情報盗用など一連の疑惑について地方自治法100条に基づく調査を求める陳情」は、総務企画委員会で審査されています。

議会が制定した条例(法令)に納税者である市民は従うのです。そして、それが適正に執行されているかをチェックする立場の議員には、「臭いものには蓋」ではなく、不明や過ちは毅然と正す立場に立ってもらわなければなりません。

森友問題における国有地の異常な値引き、さらに、公文書の改ざんや隠ぺい。昨年7月の参院選挙における大規模な買収事件。前東京高検黒川弘務検事長に係る一連の対応に、国民は政治への不信を一段と募らせてます。せめて、私たちに最も身近な市政は、常にクリーンであって欲しいと願うものです。

この問題に関しては進捗に合わせて報告させていただきます。

(つづく)