走り続けた16年(166)

大久保市政【施設管理⑦】

昭和62年9月定例会で「学校施設管理に関する決議」が共産党を除く全議員の賛成で議決されました。その内容は①市民の納得を得られる施設管理方法を早期に見出すこと。②施設管理業務を的確に遂行するため、分散してる施設管理係事務室を1か所に集中すること、等でした。

私は、この決議をテコに市役所の体質を変えるという強い決意を固めていました。改革を進めるには今がチャンスで、行革を進める先輩議員を参考に、与党も声を出すべきであり、私の言動は厳しくなりました。それは、我々の主張が小金井市改革の実現に必要との強い思いからでした。

そのため、常に決議の進捗状況の報告を求め質疑しました。これらの行動は、到底、与党議員といえるものではありませんでした。

決議の①に関しての私の考えは、市立小中学校の施設管理は民間委託による機械警備です。すでに実施してる市もあり、1校当たり年間経費は約60万円です。これに対して直営主義の小金井市は正規職員により1千700万円も掛けているのです。1校分の費用で全14校が賄えるのです。これを契機に変えなければなりません。

定例会ごとの市長報告では「職場での検討会で協議が続いてますので、なお、お時間をいただきたい」との趣旨の繰り返しでした。

決議が議決されて約6年を経た平成5年2月定例会においても、大久保市長の発言は「一定の前進はあるが未だその意を反映した結論に至らないのは、誠に遺憾に思っています」とし、「引き続き年度内の解決に向け努力していきたい」との発言となりました。

私たち、市議会議員任期最後の定例会です。何としても本任期中に一定の結果を出さなければとの強い思いがありました。

私は「小金井市の特殊事情とか、今までの歴史的経過があったとしても市長の決断で本年度中に解決すべき」と迫りました。その日は定例会初日の2月2日、議会最終日の25日まで議会中で日数も少ない中ですが市長の決断を強く迫りました。

議会最終日、再度の市長報告で「学校施設管理は、再雇用優先職場とし、非常勤嘱託職員をもって対応する。さらに、当面5名、3年で15名を目途に(警備員の)任用換を行う」ということです。

民間委託の機械化を主張する私には不満でした。しかし、正規職員でなく非常勤職場になったのは、一歩の前進でした。残念ですが機械化は次期に回すことで私の市議会議員2期目が終了し、3月21日投票の3期目への挑戦となりました。

決議の②の本来の目的は、前原暫定庁舎にある施設管理室の改革だったのです。ここには「影の市長」「朝熊(仮名)天皇」と呼ばれている職員組合の委員長と、その信奉者の職員と2人の仕事場の改善なのです。面積は庁舎建設の起債標準面積の2倍、室内にはなぜかソファーがあり、市民は勿論、職員の目に触れることのない個室です。その上、この2人の1日の仕事量は15分間で済む程度が当局の認識です。組合運動はするが仕事はないということです。これは、市職員全体の勤労意欲にも影響を与えていました。当局は混乱を恐れ、ここに手を付けられないのです。

(つづく)