可燃ごみの安定的な処理に向けて

 

小金井市の最重要課題である安定的な可燃ごみ処理体制の確立については、日野市のごみ処理の広域化を進めるとの方針の下、日野市、国分寺市とともに共同処理について協議を進めてきました。そして「日野市クリーンセンター周辺住民の理解を得て、新施設の建設を共同で進める」とした覚書を添付し、循環型社会形成推進地域計画を、都を通じて国に提出しました。その内容は、現在の日野市クリーンセンター(日野市石田1)敷地内に、3市による新焼却施設(平成31年度稼働予定)を建設するというものです。

6月8日、9日には、日野市クリーンセンター周辺地域の皆様に、日野市、国分寺市、小金井市の3市長による可燃ごみの共同処理に向けての説明会が開かれました。説明会は、大変な緊張感が漂う中で行われ、その内容は、小金井市に対し、終始厳しい質問や意見・要望の連続でした。

小金井市は、平成19年3月に二枚橋焼却場の炉を停止して以降、市内から出る可燃ごみの全量を多摩地域の各団体の処理施設で処理していただいており、日野市クリーンセンターにおいても、継続してご支援をいただいています。

そのような状況にもかかわらず、小金井市は、近隣市等との信頼関係を失い、可燃ごみの収集が滞りかねない状態に陥るなど、多摩地域の皆様に大変なご迷惑・ご心配をおかけしてしまいました。

この間、私たちは失われた信頼を回復するとともに、安定的な可燃ごみ処理体制を確立するため、市民・市議会・行政が一体となり取り組んできました。

その結果が、3市による可燃ごみの広域化の推進へとつながりました。

今後とも私たちは、日野市の皆様に感謝するとともに、日野市クリーンセンター周辺地域にお住まいの皆様に何ができるかを考えていかなければなりません。そして、小金井市が果たすべき役割や責任を誠実に果たしてまいります。

また、国分寺市に対しましては、2市での共同処理が進捗しなかったことに対し、おわびをしなければなりません。

今後とも、多摩地域の一員として信頼される小金井市をめざし、市民の皆さんとともに力を合わせて頑張ってまいります。

(市報「続・一陽来復」より転載)

平成25年6月3日 市長による職員向け庁内放送

 

職員の皆さんおはようございます。市長の稲葉です。

6月も3日となり、先週には例年よりも早く梅雨入りしましたが、木々の緑がいっそう深まり雨の中のアジサイが美しい季節となっています。

今日からは、平成25年第2回市議会定例会が開会されます。新たな議会構成による初の定例議会になりますが、よろしくお願いします。

さて、本市は、景気の低迷や社会保障費の急激な増加等により、非常に厳しい危機的な財政状況に至っていることは、皆さんも既にご承知のとおりです。

そのため、平成25年度予算は、財源補完をこれ以上継続することは困難であることから、財政規律を緩めることなく歳出・歳入の一体的な改革によりこの難局の打開を目指し、実施計画に掲載された政策的経費を含む全ての事務事業について、例外なく抜本的に見直し、これまで以上に徹底したコスト意識のもと、財政調整基金の取り崩しや、臨時財政対策債の発行、繰越金の活用など、全ての行政経営資源を活用して、ぎりぎりのところで何とか市民サービスを維持しています。

しかし、危機的な財政状況の中でも最重要課題であるごみ処理問題、「施設白書」においても明らかとなった公共施設の計画的整備や武蔵小金井・東小金井の両駅を中心としたまちづくり、東日本大震災を教訓とした減災対策等、多額の財源を必要とする重要課題が山積しています。これら重要課題に着実に対応し、将来への責任を果たしていかねばなりません。

小金井市は、今、大変困難な課題に直面しています。しかし、市政の後退はもちろん、停滞も決して許されるものではありません。

市民サービスの向上を進めるためには、これまで以上に徹底した行財政改革を進め、行政診断報告書で明らかになった課題の解決や第3次行財政改革大綱に定められた実施項目を確実に実現する必要があります。

今定例会では、5つの小学校での給食調理業務の民間委託に向けた補正予算を提案しました。この間、関係する職員が最大限の努力を重ねてきた成果だと考えており、この課題に対しては全庁一丸となって乗り越えて行かなければなりません。

今、職員一人ひとりの力を必要としています。

行財政改革は手段であり、目的ではなく、その目指すところは市民サービスの向上です。

職員の皆さんには、市の業務の全てが、市民の皆さんからお預かりした貴重な税金によって成り立っていることを肝に銘じ、一人ひとりが「事業の目的は何なのか」「他に方法はないのか」「収入を増やせないか」といったさらなる徹底的なコスト意識のもとで、これまで以上の自覚と責任を持って仕事に取り組んでください。

共に小金井を元気にしていきましょう。時節柄、身体には気をつけてください。皆さんの頑張りに期待しています。