走り続けた16年(155)

新型コロナウイルス④

新型コロナウイルスの感染が世界中を震撼させています。

医療体制や公衆衛生が整い、衛生意識も十分に行き届く我が国においても、感染における経済活動など国難ともいえる状況に陥っています。まして、食料や水が不足し、医療体制も不完全な発展途上国や政情の不安定な国民の苦しみを想像すると胸が痛みます。

我が国は、昭和20年8月の終戦により、政治も経済も社会生活も一変しました。私は、このコロナ禍による社会の変化はその時以来の激変だと思います。

現在、小金井市の抱える課題である新庁舎と福祉会館の建設は基本設計に、どれだけ市民の声が反映されたか分かりません。昨年11月予算編成に入り、1月に確定。3月議会での議決を理由に、6月の実施設計の契約締結には疑問を持ちます。その後に本格化したコロナ禍を、全く考慮することなく進めることは考えられません。

西岡市長は「6施設の複合化を67億円で」との選挙公約で当選しました。しかし、現在示しているのは庁舎と福祉会館だけで104億9千万円の事業費です。

さらに膨らむことが想定されますし、これに図書館を加えれば、当初の公約の67億円を100億円以上もオーバーすることになります。

リース庁舎も課題です。これは、平成26年9月に18億6千万円で売買契約を締結しましたが、議会多数の反対で解約したものです。

そのため第二庁舎は商品化され不動産業者間で転売されてます。

関連する不動産会社の18年9月28日付のホームページに次の様な記載がありました。

販売した不動産の報告で、所在地は小金井市で敷地面積と建物の延床面積は第二庁舎と一致します。そして、当該不動産の販売価格ですが、18年3月期の連結売上高(442億7千4百万円)の10%の額以上であります。とありました。この物件は第二庁舎と思われ、その金額をどう解釈するのかが気になります。

市長は「第二庁舎は所有者に返す」と就任直後から名言してましたが「基本的に」とか多少の柔軟性を持った発言をすべきでした。断言することで転売物件になってしまいました。福祉会館建設も「議会の決議があるので急ぐ」と再三の答弁ですが、第二庁舎前の駐車場に平成31年10月完成で準備していたものを就任早々破棄してしまったのは残念でした。市役所と福祉会館が一体であることの利便性を言われますが、阪神淡路大震災でも避難場所の近くの市役所は避難所と化し、役所の機能が果たせなくなりました。まして、避難所のソーシャルデスタンスとなると、さらに問題は複雑です。

また、小金井市の10年後の将来像を定める「第5次基本構想」の策定も、混沌とした現状で、今後10年間の将来目標を定めるのは不可能と思われます。

世界7大陸の最高峰を最年少で登頂したアルピニストの野口健さんは、当時、亜細亜大学の学生で梶野町に住んでたことから、親しいお付き合いの中で、彼が話したのは「エベレストにアタックするより、頂上を目前に引き返す決断の方が本当の勇気ですね。私たちと擦れ違って登った人たちが、その後、座ったままで凍っているのを見ました」という言葉を思い出します。

(つづく)

走り続けた16年(154)

新型コロナウイルス③

新型コロナウイルスが、地球の自転に急ブレーキをかけたような混乱と恐怖を世界中に撒き散らしています。中国に発生し、それが欧米など先進国に蔓延し、その後、医療体制が脆弱で衛生環境も整わないアフリカや南米など発展途上の国でも猛威を振るってます。また、内戦やテロ等で紛争が続く中東諸国にも感染が拡大し、水や食料の不足するスラム街や難民キャンプ等をも直撃しています。

米国と中国の経済対立が、コロナ対策に不可欠な国際協調を乱しています。全世界の国々が協力しなければ、感染の封じ込めも世界経済の再生も果たせません。世界各国がウイルスに関する情報を共有し、ワクチンや治療薬の開発に向けて、国際的な協力体制を築く必要があります。

政府の緊急事態宣言の発令が遅れました。国民の生命、健康を守るための、緊急事態宣言は諸外国より緩やかで強制を伴わないだけに批判を恐れず早急に出すべきでした。

このコロナ禍によって、長い年月をかけて築き上げた社会生活や秩序や慣習が、僅か3か月で一挙に崩壊の危機に直面しています。再び、平穏で安心の生活に戻れるのか、スポーツ、芸術・文化や地域活動等も中断され再生が危ぶまれます。

平成21年4月、新型ウイルスが発生しメキシコなど諸外国で致死率が非常に高いことが報道され、国内でも感染が拡大し、死者が200人を超える状況になりました。私は、市に対策本部を設置し、関係機関の責任者による専門家会議を設置しアドバイスをいただき対応しました。小金井市でも感染者が発生し、全市民に届くようマスクを確保しました。その大量のマスクは在庫として残りました。それが、今回のコロナ禍の中で社会問題化したマスク不足に、医療機関、障害者施設、介護施設、保育園などで8万6千枚が配られることで役に立ったようです。危機管理は無駄に終われば成功と思わなければなりません。

西岡真一郎市長が掲げる「市役所は市民に役に立つ所と書いて市役所である」とか「誇りの持てる小金井」また「市民が『住みやすい』『住み続けたい』と思い、『住んでみたい』と思われる小金井を目指す」とのスローガンは単なる謳い文句ではなく、今こそ、英知を結集し、それを果たすべき時なのです。

国も都も補正予算等で目一杯、コロナ禍に対応しています。小金井市においても、国や都からの支援策を分配するだけでなく、積極的に小金井らしさを示す時にあります。

国民一律10万円の交付金は、小金井市民に120億円が給付されました。これは本来、地元商工振興のため市内で消費してもらう施策が必要であり、希望する人には市がプレミアをつけて市内限定の商品券として発行するべきだったと思います。もし、第二弾があれば、是非、実現を期待したいと思います。

また、この10万円の交付金は4月27日時点に住民登録がある人に限定されています。今後1年位の間に生まれてくる胎児は小金井市の赤ちゃんです。市の独自策として支給すべきものと考えます。

ワクチンや治療薬の開発に期待すると同時に私たちも「新たな日常」を心掛けなければなりません。

(つづく)

走り続けた16年(153)

新型コロナウイルス②

世界遺産に登録された小笠原のボニンブルーの海が見たく旅行社の勧めで、一昨年7月「にっぽん丸」の日本返還50周年記念の小笠原諸島クルーズに参加しました。

55年前の学生時代、単身で世界一周の無銭旅行を試みた時、大阪商船は貨客船「さんとす丸」の船底に乗せてくれて、16日間かけて横浜からロサンゼルス玄関口のサンペドロ港まで太平洋を渡り、アメリカの土を踏ませてもらった大恩があり、系列の商船三井のクルーズに決めました。1週間位なら退屈も我慢できるとの思いで出発したのですが、妻は演奏会、私は映画鑑賞などと退屈することは全くなく、高齢者には荷物の整理も移動もなく快適な船旅でした。

次は、と考えたのがダイヤモンドプリンセスでした。1月20日横浜を出港し香港・ベトナム・台湾コースと4月29日の大阪、鳥羽を経由し、ロシア、ウラジオストク、サハリン(樺太)のコルサコフ(大泊)のコースを提示されました。迷った末、ロシアは初めてでもあるし、知人が昔ウラジオストクに住んでいたと知ったのと、私が生れ、父と生き別れた中国黒竜江省とは国境を挟む位置にあり、7月に旧満州を訪ねる予定もありロシアのコースを予約しました。

1月20日、東南アジアに向けて出港したダイヤモンドプリンセスは香港で下船した乗客の一人が、2月1日新型コロナウイルス陽性であることが確認されました。そのため、政府は横浜港に帰港したこの船の乗客乗員約4千人の下船は許可しませんでした。その後、乗客乗員の健康診断が実施され、多くの感染者が確認されたことから14日間の船内での隔離となりました。その間も感染が次第に拡大されるのが連日の報道を通して知らされました。もし、私がこのコースを選択していたらコロナ禍の渦中に引き込まれてしまったと思うと非常に複雑な思いです。ダイヤモンドプリンセスでは、712人が感染し、13人が亡くなったと報道されてます。

自分には非がなくても、陽性、陰性に関わらず、多くの方を煩わせ迷惑を掛けることから、小金井に戻るには日時がかかったのではないかと思われます。

また、本人は勿論、家族への感染の可能性の中で、懸命に治療に当たっている医療従事者や社会生活維持に不可欠な仕事に従事している方々には感謝こそすれ、心ない差別は絶対にあってはならないことです。また、感染してしまった人々に対する誹謗中傷もあってはなりません。

このコロナ禍の怖いのは、本人は無症状で知らないうちに他人に感染させてしまうことです。自分だけでは済まず、多くの方々に迷惑をかけてしまうということです。そのため、私たち一人ひとりが「新たな日常」の生活を日常にしていかなければなりません。

感染防止か経済社会活動の復活か苦悩しています。経済の急激な縮小を復旧させるには時間がかかり、どれだけの年月を要するか分かりません。現在、事業者等は規制解除を求めています。それが、再び緊急事態の発令となれば取り返しのつかない事態となります。厳しい判断が求められるところですが、その間の経済的負担は、国や自治体が保証すべきものと考えます。

(つづく)

走り続けた16年(152)

新型コロナウイルス①

新天皇が即位し、新しい年号も令和と改められ、国民の熱望する令和2年、2020東京オリンピック・パラリンピック開催の年を迎えました。

全国の観光地は溢れる程の外国人観光客により賑わい、日本経済を大きく発展させました。また、オリパラに合わせての施設整備、外国人観光客を迎えるための街づくりや宿泊施設の整備など、全国各地で積極的に進められてきました。

オリンピックの象徴である聖火も、アテネから福島に空輸されましたが、新型コロナウイルスによって掻き消されてしまいました。

中国に発生した新型コロナウイルスにより、夢も希望も期待も一瞬にして砕かれるとともに、それは、瞬く間に地球全体に感染が拡大し、世界中を恐怖に陥れています。このコロナ禍は多くの生命を奪い、また、恐怖に晒すなど、かつてない危機感を発しています。これをウイルス対人類の「第3次世界大戦」となぞらえることもあり、世界経済にもかつてない大打撃を与えています。

これは、日本も例外でなく、政府は「緊急事態宣言」を発令し、感染拡大の防止に国を挙げて取り組んでいます。戦後75年、最大の危機に直面してる時ではないでしょうか。確立した治療薬もない中で、医療従事者は感染症が蔓延する状況下でも感染を防ぎながら患者の治療に当たっています。また、介護施設においても介護を必要とする高齢者のため、利用者の感染を防ぎつつサービスの提供を続けています。危険を感じつつ対応する医療従事者をはじめ、社会生活維持に不可欠な仕事に従事する方々の奮闘には心から感謝です。

コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府の緊急事態宣言に伴い、事業者には休業や営業時間の短縮など。また、市民に対しても外出の自粛を要請しています。さらに、水際策の一環として外国人の入国を禁止するなどは、経済活動に計り知れない影響を与えています。見えない敵との戦いであり、それはリーマンショックの比ではないと思われます。

外出自粛等の効果もあり緊急事態宣言も解消され、徐々に経済活動が再開されていますが、感染の危機を抱きながらの消費者心理が上向くには時間がかかることになります。

ここは、国も都も、そして市も、政治が先導し、行政が市民生活を支える時です。今こそ、困窮している人々の立場に立った行動をする必要があります。

原資は、勿論市民の納めた税金であり、今、国民・市民は支援を求めています。そこで必要とされるものを納税者に還元することは当然であり、行政の果たすべき役割です。

小金井市においても、飲食業やそれに関連する事業者等は大変な苦境にあります。また、コロナによる解雇や雇い止めなど雇用環境の悪化も想定されます。市としても独自策なども立案し、市民生活安定のため努めなければなりません。

コロナ禍も一旦収まりつつありますが、今後、第2波、第3波も想定されます。私たちも、それにも、備える必要があります。

経済活動をはじめプロアマを問わず芸術・文化、スポーツ、休校に伴う学力の問題など社会生活全体に対応しなければなりません。

(つづく)