走り続けた16年(101)

謹賀新年

新年明けましておめでとうございます。

希望に満ちた新春をご家族お揃いで健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。

昨年は、多くの自然災害により大きな被害が発生しました。平穏な年であるとともに、自分たちのまちは自分たちで守るという心構えも必要と考えます。

本年は、平成の元号が4月で終り、5月から新元号に変わる歴史の大転換期になります。平成の時代を振り返って、次の時代に備えてまいりたいと思っています。

小金井市においては本年も庁舎建設の課題がクローズアップされることになります。

小金井市のシンボルとなる市庁舎は、竣工後40〜50年は使われることになります。その期間に十分対応できることを見通した庁舎でなければなりません。

そのためには、社会環境の変化に即応できるフレキシブルな配置計画であることです。また、雨水や自然再生エネルギー等の最大限の活用も必要です。

さらに私は、景観に特に力を入れるべきだと思っています。それは、多摩地域に住む多くの多摩都民が、朝晩のラッシュ時は2分間隔で満員の上下線の走るJR中央線で毎日小金井市を通過します。その車窓からは新庁舎等の全景を一望できるのです。小金井市の魅力発信、シティプロモーションの絶好のチャンスです。小金井市のイメージアップに繋がる景観にしなければなりません。

まず、緑と水を標榜する小金井市です。これをどの様に表現するかです。滝を作るか、噴水か、小川か、池なのか、目に見える形で水を循環させることも考えられます。

また、歴史的にも、名勝小金井(さくら)の小金井市です。広場や駐車場、進入路などに種々のさくらを植え一年中何んらかのさくらが咲いていて、中央線の乗客や市民の目を楽しませることです。電車の窓から季節の移り変わりが楽しめる、そんな夢のある庁舎であることを望みます。

自由広場だけでなく、屋上にも天然芝を植えて屋上緑化を図る必要もあります。現在でも庁舎建設予定地は乳幼児の遊び場としてまた、保育園の散歩コースとしても活用されていますが、完成後は天然芝の屋上も開放して子どもたちの遊び場にするのです。斜め下を通る電車を見て喜ぶ姿が想像されます。子どもたちに、思い出と市に愛着を持ってもらうことがシティプロモーションの原点です。

昔、庁舎建設予定地の西側にあった、蛇の目ミシン工業(株)小金井工場ビルの4階の塔屋に直径数メートルの大時計があり、夜間でも車窓や近隣からも時間が確認でき、大勢の人々に活用されてきた経過があります。

日本の標準時は明石市で決めていると思われていますが、実は、小金井市貫井北町4丁目にある国立研究開発法人・情報通信研究機構(NICT)の原子時計が日本の標準時刻を決めているのです。

その小金井市は「日本の『とき』標準時刻が生れるまち」として、武蔵小金井駅の自由通路やNICTの壁面にあるデジタル時計を新庁舎の壁面に大型の電子時計を設置し、日本の標準時を新庁舎から発信したいものです。

(つづく)