さくら通信

年末に当たって(1)

今年も残りわずかになりました。皆様にとってどんな1年だったでしょうか。

元旦、家族揃って団らんの午後に発生した能登半島地震は、震度7を観測し、死者400人を超える大地震となりました。

翌2日、その地震のニュースをテレビで見ている最中、羽田空港で日航機と海上保安庁機の衝突が報じられました。

炎上する日航機が延々と映し出されていましたが、379人の乗員乗客の全員が無事脱出することができ、奇跡の脱出と言われました。

しかし、海保機の乗員 5人が死亡し機長が重傷を負うという、辛い年始にもなりました。

年間を通して、自民党派閥の【政治とカネ】が問題視されてきました。

その結果、先に行われた衆院選は自民党が惨敗し、各級選挙でも苦戦を強いられています。

自民党は国民の疑念に答えなければ、来夏の参院選等でさらに厳しい状況が続くことになります。

そのような逆境の中、立憲が強いとされる武蔵野、小金井、西東京市の東京18選挙区で、自民党公認39歳の新人福田かおるさんの当選は見事でした。

今後の活躍が期待されます。

さくら通信

自民党幹部に届かぬ国民の声(3)

衆議院選挙での国民の厳しい審判は、裏金問題に象徴される派閥政治への批判であり、立憲民主党が勝ったというより自民党が自滅したのです。

今後、国会で不十分な裏金の解明とザル法と揶揄される、政治資金規正法の改正が必要です。

また、公開が不要な政治活動費や、国会議員に毎月支給される100万円旧文書交通費は公開すべきです。

選挙後の会派結成で、裏金に関与し非公認で当選した4議員に「自民党・無所属の会」入りを要請し承認を得て届けられたようです。

4議員は自民党会派に入らずとも、与党とともに行動できる議員であり、国民の理解を得られるものは到底ありません。

国政の混乱の原因は、この4議員の責に帰することが大だからです。

今後、党の対応 次第では、来年7月の参議院選挙で同じ轍を踏むことになります。

国会議員の政治とカネの問題で、厳しい環境で各級選挙が行われることも、党幹部は考えなければなりません。

この一連の流れを、純真な子供たちがどのように見ているかも気になります。

私は市長在任中、市立小・中学校の卒業式には順番に出席しました。

第三小学校では、200人近い卒業生が卒業証書を授与された後、壇上から1人ずつ 将来の夢を話しました。

それは、プロスポーツ選手や医師、看護師、保育士、教師、花屋さんやケーキ屋さん、宇宙飛行士等など多彩です。

しかし、政治家はありません。

その後の私の挨拶で、「政治家がいなかったのは残念」に、保護者や来賓席から失笑が漏れました。

私はめげず政治の重要性を話しましたが、今だったら「政治家を目指せ」と言えるかどうか。

さくら通信

自民党幹部に届かぬ 国民の声(2)

岸田文雄首相の政治改革は、保身のためか国会議員の顔色を伺う中途半端なもので、国民の期待に応えられるものとはならず、支持率は下がり続け、衆院選挙があれば下野することも考えられた。

岸田首相は自民党総裁として「政治とカネ」の責任を取り、総裁選への不出馬を表明した。

もし総理・総裁を辞める覚悟があるなら、国民の期待に沿った思い切った政治改革ができたはずでした。

岸田総裁が立候補を辞退した自民党の総裁選は、40歳代の若い候補者ら9人で争われ、派閥の領袖の影響を排除した新しい形の総裁選となった。

当選した石破氏は、党内野党と言われてきた人でした。

総理大臣に就任した石破氏は、総裁選挙時の発言を翻し、就任 8日後に最短での解散、総選挙となった。

これは、総選挙前に国会での「政治とカネ」の追求を避けるのと、野党統一候補の調整に時間を与えないためと思われます 。

選挙戦は、政策論争は二の次で「政治とカネ」の問題が最大の争点となり、自民党は苦戦を強いられた。

選挙終盤、非公認となった候補者が代表を務める政党支部に、党本部から公認候補と同額の2000万円が支給されたことが報じらた。

国民感情を逆なでした執行部の愚行で、当落線上にあった候補者は苦杯をなめ、その結果、与党は過半数割れの惨敗を喫しました。

さくら通信

自民党幹部に届かぬ国民の声(1)

第50回の衆議院選挙が10月27日投開票され、自民党は公示前の247議席から56議席減の191議席となり、公明党も自民党の政治とカネの逆風の煽りを受けて議席を減らし、自民党総裁の石破茂首相の目標である、与党で過半数の233議席を18議席も下回る215議席と、目標は達成されず自民党は惨敗した。

この結果は組織のトップの責任であり辞任が相当です。

もし、石破総裁が1議員であったなら当然辞任を求めたと思われるが、立場が変われば小泉進次郎選対委員長の引責辞任で済ませることには理解できません。

一旦止めた清和会 (安倍派)のキックバック(還流 )を、安倍晋太郎元総裁の死後 これを復活させたのは誰なのか、清和会の幹部は政治倫理審査会(政倫審)でも 口裏を合わせたかのように、「知らぬ存せぬ」には納得できません。

国民の信頼を裏切る政治資金収支報告書の記載問題が、昨年暮れに発覚し1年近くが経過するが、この間にも信じられないことの連続です。

不記載議員は潔白を証明する絶好のチャンスにも関わらず、整理審への出席を拒否するのは全く理解できません。

また、政治資金収支報告書の記載漏れ500万円未満は不問に付す、自民党の判断も理解できません。

問題は金額の多寡でなく、違法は違法なのです。

裏金問題に関与した議員の46人中28人が落選し、非公認の当選は3人にとどまりました。

国民の怒りや不信が、自民党にお灸を据えたのです。

走り続けた16年(207)

令和3年の終りにあたって

本年も残り僅かになりました。本欄をご愛読いただいたことに感謝申し上げます。

昨年末の新型コロナウイルスの感染拡大により、誰もが日常生活に大きな影響を受けた1年になりました。

特に、幼児から高齢者まで、学校行事や地域での行事、その年代で体験すべきものが果たせず2年間が過ぎました。今後、これらをどう取り戻していくのか、社会全体で考えていく必要があります。

コロナ禍で、開催が危ぶまれた東京オリンピック・パラリンピックは数々のドラマを生み、世界中に夢と希望と感動を与えました。

小金井市にとっては選挙の年でもありました。3月の市議選は24人の当選者は現有勢力に大きな変化はなく、西岡市長には依然として少数与党の体制が続くことになりました。

都議選は自民党が第1党に復帰したとはいえ、前回に次いで2番目に少ない当選者数で国政への逆風を諸に受けました。小金井選挙区は4年前と同じ3名が立候補し、応援する市議会議員の市議選における得票数に倣った票数で漢人明子さんが自民党の広瀬真木さんに勝利しました。

10月の総選挙は、自民党へ入党し、東京21選挙区から18選挙区に国替えした長島昭久氏が、選挙区では菅直人氏に惜敗しましたが、比例で復活し7回目の当選を果たしました。今後、地域での活躍も期待されます。

さて、私たちに最も身近な市政の課題は財政と庁舎問題です。

西岡市長は市長選挙で、それ以前の市政の行財政改革と庁舎問題を厳しく批判して当選しました。その主張が事実だったからです。

市議会において「平成11年から16年間の行財政改革については、昭和50年当時から約30年間続いていた30〜40%台の人件費比率が15%に半減され、職員はこの16年間で892人から661人に231人の削減を果たしたが、それでも、行革は進まなかったのか」との議員の質問に一転「評価する」とし、それは、今後35年間の公共施設の更新に必要な、約1千497億円を考え、行革が十分だったとは言えない、との趣旨の抗弁でした。しかし、その様は判断をする西岡市長が公共施設整備基金条例を制定しないのは解せません。私は就任時、小金井市を倒産から回避させることに全力でした。

また、庁舎問題に関しても「27年間動かなかった庁舎問題も西岡市政で動き出した」とありますが、27年前に庁舎建設用地を取得、バブル経済後の税収減の中、20年かけて80億円の借金を完済しました。その後、新庁舎建設基本構想、基本計画を作成、さらに、庁舎建設基金の9.2億円の積立をするなど、着実に動いていたのです。

私が、これを問題視するのは、行革や庁舎問題等に懸命に頑張った議員や職員の協力で達成されたのです。現在、第一線を退いたり亡くなられた議員や職員の努力の結果が曲解されるとなれば、私がその真実を伝える必要があるからなのです。

年末を迎え、コロナ禍も落ち着いてきたことで、日常生活も経済活動も次第に復活し、元に戻りつつありますが変異株「オミクロン株」の発生で緊張感も高まっています。年末年始は多くの人々と接する機会が多くあり、感染防止の基本であるうがい手洗いマスクの着用を励行し、希望に満ちた新年を健やかに迎えましょう。

(つづく)