走り続けた16年(118)

選挙公報は正しかったか

6月3日の市議会本会議で、自民党の吹春やすたか議員が、小金井市の財政健全化の進捗について西岡真一郎市長に質問しました。

それは「西岡市長は先の市長選挙の選挙公報で『小金井市に閉塞感があるのは、財政難からであり、その理由は、行財政改革が進展していないことにある』とあるが、平成10年度と、平成27年度の決算を比較すると職員数は915人が671人と244人の減、人件費は98億8千200万円が59億800万円と実に39億7千400万円の減、人件費比率は32・3%が15・3%と半分以下である。また、経常収支比率も106・5%が90・8%まで下がっている。

稲葉市政の16年間の職員給与は減額の連続です。職員は市の危機的財政状況を理解し財政再建に協力したことを西岡市長が理解できないのは残念です。

稲葉市政では調整手当を平成16年度から21年度まで6年かけて小刻みに10%から12%にアップしています。これは、市の給料表を都に合わせる際、都の12%に合わせるという約束で、財政が厳しいため小刻みになったそうです。地域手当に名称が変わり、国基準の変更により24、25年度で再度10%に下げています。西岡市長が平成27年12月市長に就任し、わずか1週間で職員組合と15%までのアップを約束したのとは各段の違いです。

この16年間の経常収支比率と人件費比率の改善率は多摩26市でトップと言われています。この結果は、職員や議員の協力があって達成されたものですが、市長の認識は選挙公報に書かれた通りの認識であるか」と吹春議員が問うています。

これに対して西岡市長は正面からの答弁は避け、一定評価しつつも、小金井市行革市民会議の答申の中の「主要で困難な課題は先送りされている感がある」との一片の記述から判断したもの、と責任を転嫁しています。しかし、この答申の最後は「当市民会議は、第一線で働く職員の接遇は極めて良好で、職員の基本的なポテンシャルも相当に高いものと確信している」と結ばれているのです。

私はこの質疑をユーチューブで聞いていて非常に残念な思いになりました。行革が進んだことは数字できちんと証明されており、誰の目にも明らかです。西岡市長もこれらの状況を知りながら、何故、事実と異なる事象を選挙で一番目につく「選挙公報」の、そのリード文に書いたのかです。西岡市長の相手候補は「市政の継続・発展」を謳っていました。この選挙戦を有利に導くため、前市政の評価を矮小化したとしか思えません。

財政再建のための行革は私にとって生命線です。これを身を切って懸命に支えてくれた職員や議員、ご理解をいただいた市民に対しても事実を語らなければならないのです。

西岡市長の市長選の公約である、図書館を含む6施設複合化は67億円で新たな市民負担はない。行革で年間40億円を生み出すことや、小金井市の30年後のグランドデザイン策定など市民との主要な約束は雲散霧消です。政治の不信感はこの辺から生まれるのです。

私は、先の市長選挙は公平・公正、フェアに行われたか疑問を持たざるを得ません。

(つづく)

走り続けた16年(106)

これでいいのか小金井市政④

平成5年9月議会で議決された条例に反して、社会福祉委員の報酬が24年間、減額され誤支給されていたことが平成29年5月16日に発覚しました。平成30年第1回定例会において、その過ちを西岡真一郎市長は9か月間も隠し続ける中で、是正するための一連の事務手続きが法律、条例、規則に反していたと市議会が判断し、法に基づく監査委員への監査請求を議決しました。その監査結果が平成30年5月31日、市議会に通知されました。

また、法に基づく事務検査を議決している市議会は、この監査結果を参考に、総務企画委員会において7回の検査を行いました。平成30年12月その事務検査の結果報告書が市議会で全会一致で可決されました。

その内容は、1、市長は事件発覚後も、顧問弁護士等の指摘に反してまで事務執行を行うことの理由がなく、地方自治法、地方公務員法に反するものであり、地方公共団体の統括代表権及び管理執行権限を有するものとして、到底、許される行為ではない。2、虚偽公文書作成・同行使罪については、監査報告では罪の構成要件に該当する可能性はあるかもしれないが、犯罪の成否を決定するのは刑事裁判所の専権事項であるとして、その成否の明言を避けているが、それを受けて市議会も、罪の構成要件に該当する可能性があった、と指摘するに止めています。3、市長は本件の是正策として社会福祉委員に債権放棄を依頼することとしたが、この一連の事務手続きにおいて起案文書が存在しない。これは明らかに、事業の処理は文書による、とする文書管理規程に反するものである。4、社会福祉委員に対し、債権放棄の文書を提出させた責任について監査では、市長の裁量の範囲内であって違法・不当とは言えないとしているが、市議会は、市の施策として適当とは言えず不適切な事務執行であったと言わざるを得ない、としています。5、監査結果は、発覚後、直ちに市議会及び監査委員にも報告して、対応策を共に検討すべきだったとし、市議会も同様の見解を示しています。

この問題は隠さず公にすれば、条例の改正案提出の前段階から発覚するまでの間の私を含む歴代市長、全市議会議員、全監査委員及び全関係職員の責任で済んだものを、隠したため問題を大きくしてしまいました。

市議会の事務検査の最後で、市長をはじめ幹部職員に法的視点が欠如しているのではないか、とし、研修の必要性を指摘しているが、今回問題になった法律や条例等は地方公務員にとっての〝いろは〟であり、これを理解していない幹部職員は一人もいないと言えます。それなら何故この様な事案が起こったのか、それは、市長が情報の隠ぺいを計るという判断の誤りに尽きると思われます。

昨今、国の行政への信頼が大きく揺らいでいます。それが私たちにとって最も身近な市政においても情報が操作されていたことに憤りを感じます。

回の事案の端緒は稀有な出来事ですが、この一連の事務処理は小金井市政に大きな汚点を残したと言わざるを得ません。

(つづく)

走り続けた16年(105)

これでいいのか小金井市政③

平成5年9月市議会で議決された条例に反して、社会福祉委員の報酬が24年間、減額され誤支給されていたことが平成29年5月16日に発覚しました。しかし、西岡真一郎市長はこれを公表せず9か月間隠し続け、誤支給であることを承知で行政を執行してきました。これに市議会は、平成30年第1回定例会の質疑を通して、西岡市長の事務手続き等について、法や規定に反するものと判断し、地方自治法の規定に基づく監査請求を全会一致で議決しました。

その理由の第1は、地方自治法に基づく給与条例主義に反することでした。また、市長は当面現行のまま支給すると指示したのです。この条例どおりに支給しない行為は地方公務員法第32条「職員の条例遵守義務に違背し、法令違反ではないか」と言うものです。

これに関し、監査委員は地方自治法の規定に反するし、また、地方公務員法に違背すると言わなければならない。この違法状況は、改正条例の成立による本件条例施行以後、実に四半世紀近くに渡って続いており、本件齟齬発覚後、その重大性に鑑み、直ちに解消すべきであったと思料する、としています。

その第2は、虚偽公文書作成・同行使の罪の疑いについてです。

新任の社会福祉委員への説明文書に、条例に1万1千円となっていることを認識しているにもかかわらず、1万円と記載した事実は、虚偽公文書作成・同行使の罪の構成要件に該当するかもしれないが、犯罪の成否を決定するのは、刑事裁判所の専権事項であるため、監査委員が意見を述べることは差し控える、としています。この、虚偽公文書作成・同行使の罪は刑事裁判所の専権事項とすることの判断に監査委員の苦衷を察するとともに、正確に把握するには、この行間を読むことなのかと思います。

その第3は、文書管理規程、事務決裁規定に反する行為について、です。市長は、平成30年1月18日に理事者協議で、社会福祉委員に債権放棄を依頼することを決断し、その事務手続きに入ったが、事務決裁文書が一切存在しないことが判明した。本来であれば最終的には市長が決裁しなければならない事項であると考えられるが、何故かその行為は行われていなかった。これは、文書管理規程、事務決裁規定に反する行為、というもので、これに対し、監査委員は全面的にこれを認め、このような行政事務の基本的手続きを怠った担当課の責任は、重大であると言わざるを得ない、としています。

社会福祉委員に債権放棄を依頼するに当たり、依頼文や説明会の文書につき、事務決裁文書を一切作成しなかったことは、事実の経過内容の重大性から判断するに、小金井市事務決裁規定及び小金井市文書管理規程に抵触すると判断する、としています。

本件は極めて稀有な問題ではあるが、迅速性を欠いた上、市長を始めとした関係課及び事務の基本的手続きを怠った担当課の責任は、極めて重い、と断じています。

市議会の事務検査は次号で報告します。

(つづく)

走り続けた16年(100)

平成30年の終りにあたって

今年も残りわずかになりました。皆様にとってどの様な1年だったでしょうか。楽しいことの多い年だったことと思います。

本年も本欄をご愛読いただきありがとうございました。多くの方々から激励のご意見をいただき、それを励みに続けてきました。

特にご意見の多かったのは、5月11日号から6回にわたって掲載された、平成16年3月に遺棄された女児についてでした。次回はどう展開するかとか、今、この子はどうしているかなど、街でお会いする方々からも問われました。また、7月11日号の目黒女児虐待死事件についても大きな反応がありました。それに、8月1日号からの、私の戦争体験は、昭和19年11月に満鉄社員を父に生れ、終戦直前のソ連の参戦で避難列車での逃避行。父は現地で28歳で玉砕し、母と私は奉天(現・瀋陽)での1年の難民生活の後、葫蘆島(コロトウ)からの引揚。同様の体験や、身内等に似たような境遇を経た方々等から多くのお声をいただきました。

市政については、理解できるようになった、とのご意見も多くいただいています。新しい年も小金井市の財政再建、街づくり、ごみ問題などを振り返るとともに、「今、市政で何が」についても書かせていただきます。

本年も市政の焦点は庁舎問題でした。その経過等について振り返ってみます。

西岡真一郎市長は選挙の際、市民に約束した庁舎建設の選挙公約を、当選後次々に後退させ、1年後はゼロベースにする白紙撤回ともとれる宣言をしました。選挙公約は西岡市長には当選するための手段だけにあるのでしょうか?このことは、思想信条の違いや好き嫌いからの判断ではなく、選挙公約の実現は民主主義を守る基本であり、その実現に努めなければなりません。

現在進めている庁舎建設計画は選挙の際の主張とは全く異なってしまっています。

本年においても、西岡市長の言葉は美しく市民の耳に響きますが、前のめりの言動が先行し、その後、修正・撤回、そして、謝罪となっているのです。

全ての施策は打ち出すときは思い付きでなく、あらゆる方面から検討し主軸がぶれないことです。ぶれが、無駄な作業に費やす時間を増やすことになり、職員の仕事に対するモチベーションにも影響を与えることになります。爪先立ちのままでジャンプはできません。大きくジャンプする時は腰を落とす必要があるのです。

私自身は、健康寿命を1年延伸することができました。そのため、市内6か所のラジオ体操会場を巡回し、参加率は90%を超えました。また、ウオーキングは毎日20キロメートルを目標に歩き、スマホの歩数計の歩行距離は6千キロメートルを超えることになり、日本列島最北端の択捉島から最南端の無人島である沖ノ鳥島を往復して多少余る程でした。1日あたり約16キロメートルになり、毎日小金井市域を一周したことになります。本年を漢字一文字で表せば「歩」になります。

末筆ですが、迎える新年が、世界中が平和で災害のない、幸多い年であることを心から祈念いたします。

(つづく)

走り続けた16年(98)

 

「今、市政で何が」②

平成30年第3回(9月)定例会は現在の市政を象徴するような市議会だったようです。

その第1は人事案件です。市・元部長の副市長選任同意案件が不同意になることが見通せながら、西岡真一郎市長は撤回せず強行し不同意になりました。

第2は、職員の期末勤勉手当(ボーナス)のアップです。議会は、行革が進まず逆行していることから認めていませんでした。

西岡市長は、3月議会でボーナスアップの予算を減額する組替え動議に同意し、6月議会でそれを減額補正したにもかかわらず、同年の9月議会にボーナスアップの条例と予算を再度提案するという一貫性のない対応となりました。しかし、議会は賛成多数でボーナスのアップを認めました。今回、議員の態度が変わったのは、ボーナスアップの否決で、職員の仕事へのモチベーションが低下している、というのが理由のひとつのようです。民間企業であれば、勤労意欲が高く、業績が上がったことがボーナスアップに繋がるのではないでしょうか。職員の勤労意欲の低下がボーナスアップの理由となるのか、理解に苦しみます。次の都人勧の勧告への対応が注目されます。職員のモチベーションの低下があるとするならば、それは、給与ではなく別のところにあるように思われます。市長のリーダーシップが必要です。

第3は、この様な状況の中、西岡市長の重要施策である29年度の「行革アクションプラン2020」に掲げた平成32年度に公立保育園2園の民間委託を2年間の延期を決めたことです。今、市の行革の最重要課題は5園ある公立保育園の民間委託です。市の保育事業は民間保育園を中心に行われており、市が直営で行う必要性はありません。近隣市では民間委託化が進み、完了してる市もあります。

西岡市長の3年間を振り返ると、市民の耳に聞こえのいい華々しい政策を安易に打ち出すが、変更、撤回の繰り返しによる主軸のブレで、職場に混乱が生じています。

第4は、平成29年度の一般会計決算の認定について、賛成が5、反対が18で平成15年度以来14年振りの不認定になったことです。

それは、借地である旧福祉会館跡地の「地上権設定契約の解除に係る和解について」の議案が議会に送付されました。その金額は相手方の提示した金額そのままで、市側が不動産鑑定などの調査を全くせず合意し提案したものです。これに議会が強く反発したことにより議案は撤回されました。再提出された議案は、前回に比べて小金井市にとって有利な条件となりました。

議会は「西岡市長の行政執行は、公有財産の処分の重要性に対する認識が欠落しており、著しく慎重さを欠くものであった」と、強く反省を求める決議を可決しました。

また、社会福祉委員の報酬誤支給問題は、事実が確認できたにもかかわらず、9か月間も公にせず秘匿し、誤ったままで行政執行を続けてきたことです。

法令遵守や適正な行政執行は市政運営の基本であり、市民の市政への信頼の基本です。

国・財務省、防衛省の公文書の改ざんや隠ぺい、大手企業の検査データの改ざん等が小金井市の行政にも起きてしまったのです。

(つづく)