給食の委託化と都議選の顛末②
平成29年7月11日の本欄に「都議会議員選挙」の表題の寄稿文が掲載されました。
それは、平成25年の6月議会に、多くの難関を乗り越え学校給食の民間委託の予算を最後の関門である議会に提案しました。しかし、民主党(現在は立憲民主党)の2議員の理解が得られないことから予算の成立は困難となりました。そこで、当時民主党の支部長の西岡真一郎都議(現市長)に、もし予算を通してもらえれば、私は、その後に行われる都議選で自民党新人の木村基成候補の応援はしない、と申し出ました。結果的には民主党の賛成もあり小学校5校の委託が決定しました。
自民党都連などから強い要請もありましたが、小金井市の財政再建のための行革は私にとって最優先政策であり、厳しい批判もありましたが、覚悟して都議選には関わりませんでした。都議選は全都で自民党が圧勝し、小金井市に木村都議が誕生しました。
この新聞への寄稿に対し、小金井市議会民進党(民主党から改称)から新聞発行日の日付で「寄稿文は事実に反する記述がある」と、翌7月21日号の小金井新聞に反論の記事が掲載されました。
その内容は「貴社の『小金井新聞』7月11日号に掲載された稲葉孝彦氏の寄稿文は事実に反する記述があります。」とし「まず、当時の私たち市議会民主党が小学校給食調理の民間委託に反対をしていた事実はなく、必要な民間委託は進めるべきとの立場です。
また、小学校給食調理業務の民間委託の意思決定過程において、寄稿文にあるような都議会議員(当時)から市議会民主党への指示や関与の事実もありません。
こうした事実無根の記事が掲載されることは、当時の担当市職員の皆さんの懸命なご努力や、小金井市の学校給食を守り育てるためにご尽力されている市民、保護者や関係者の皆様を侮辱し、小金井市議会の信用を著しく損なうものであり、到底看過できるものではありません。
平成29年7月11日 小金井市議会民進党 鈴木成夫 岸田正義 村山ひでき」とありましたが、私は寄稿文で「都議会議員からの指示や関与」について触れていないのです。
当時の民主党議員は鈴木成夫議員と岸田正義議員のお2人で、村山ひでき議員はその後加わったものです。前記2議員は現在、立憲民主党に所属し、西岡市長を支える与党の中心に位置しています。
これに対し、私は8月1日号の本欄で、記録と記憶に基づき、反論こそ事実と異なると、経過を丁寧に説明させてもらいました。しかし、鈴木議員らは「市民、保護者や関係者の皆様を侮辱し、小金井市議会の信用を著しく損なうものであり到底看過できるものではありません」と強弁しながら、これに対する私の主張に、現在まで沈黙を守っているのは非常に残念です。
この紙面でのやり取りに対して、市民から議会に「真相を解明せよ」との陳情が出され、これが議会でも議論になり、その経過が明らかになりました。
(つづく)