さくら通信

いささかの自負を

平成11年4月、市長に就任した私に課せられた課題は、先ず財政再建でした。

就任時、特に目的を定めず自由に使える財政調整基金(貯金)は、70万 6114円でした。

これが10万6000人(当時)を要擁する小金井市の預金通帳の中身であり、1人当たり10円です。

また、目的を定めた基金としては課題の庁舎建設基金が44万7,602円であり、庁舎建設予定地( 蛇の目ミシン跡地)購入の借金は46億円が残っていました。

職員の退職手当基金は36万 3734円であり、当時定年退職者の退職金は3000万円前後であったことから、基金は焼け石に水の感じでした。

その上、巨額の財源を要するJR中央線の高架化や、武蔵小金井駅南口の再開発、東小金井 北口の区画整理など、山積する課題も果たさればなりません。

市は平成9年度、職員の退職金が払えず起債( 借金)で賄うという財政状況であり、東京都は小金井市が赤字再建団体 (倒産)に陥よることを危惧していました。

しかし、私は小金井市はポテンシャルの高い街なので、異常な人件費問題を解決すれば再生できると信じていました。

職員の協力、議会の理解、そして、市民のご支援で長年の課題が解決できた、といささかの自負を感じているところです。