さくら通信

年末に当たって(2)

私にとって、本年は想定外の出来事がありました。

その第1は、米国の大統領選挙でトランプ前大統領(78)の勝利です。

高齢批判を受けたバイデン大統領(82)代わって立候補した、ハリス 副大統領に大勝したことです。

トランプ氏はいくつもの裁判を抱え、大統領経験者では初めてと言われる刑事裁判で有罪判決を受けており、その言動は世界のリーダーに相応しいとは思えないからです。

これに対し、ハリス氏はジャマイカ出身の父と、インド出身の母からカリフォルニア州オークランドで生まれた59歳です。

サンフランシスコ市群地方検事、カリフォルニア州司法長官、上院議員等の公職を務め、そして、女性として初めての副大統領の経歴からもバランス感覚が感じられ、独断的なトランプ氏に勝利し米国初の女性大統領を期待していただけに残念です。国民性の違いでしょうか。

次は、兵庫県知事の斎藤元彦氏の件で、県議会はパワハラの疑いなどで告発された問題で、県議会は辞任を求めたが知事がこれに応じないことから、全会派で不信任案を提出し、県議会は86人の議員全員一致で不信任決議案が可決されました。

決議案の可決により、知事は10日以内に辞職するか議会を開催するかが求められますが、いずれも選択せず失職となりました。

失職した斉藤氏が、出直し選挙に立候補し当選したことも想定外でした。

公益通報制度の活用の誤りから職員が命を絶ったとされており、市への贈答品の不適切な扱いや、お土産のおねだり など、政策以前の問題でもあります。

前県議会議員が不適格とした知事が当選することは考えられませんでした。

今後、議員そして職員が、どのような対応をしていくか気になるところです。これも県民性でしょうか。

SNSの普及・活用に恐怖を感じます。

また、韓国のユン・ソン二ョル大統領による「非常戒厳」を巡り、韓国は大混乱に陥っています。

この「非常戒厳」はまもなく解除されましたが、なぜ成算のない「非常戒厳」に踏み切ったか全く理解できません。

ユン大統領により、日韓関係の改善が進んでいただけに残念でなりません。

さくら通信

リムジンバスの運行開始

平成24年10月1日念願のリムジンバスが、 武蔵小金井駅南口から羽田空港に向けてスタートしました。

これは、小金井青年会議所の創立 メンバーで、初代理事長であり、長年小金井市に多方面に渡り大きな貢献をされている関口弘治さんが、「国分寺市では、国分寺駅南口の拡幅された道路を使って羽田空港へのリムジンバスを走らせている。武蔵小金井駅南口は、再開発も完成し交通広場も整備された。羽田へのリムジンバスを、走らせたらいいのではないか?」とのアドバイスをいただきました。

早速、内部で協議し、京王バス中央株式会社の島倉秀市社長に、担当の部・課長とともに平成22年12月13日にお会いし、リムジンバスの運行を要請しました。

島倉社長もこの提案に賛同され、実現に向け力を尽くすと約束してくれましたが、思い通りには進みません。国土交通省の認可がなかなかおりないのです。

毎月第2水曜日に行われる、小金井市官公署等連絡協議会に出席する京王バスの責任者からは、その進捗状況の報告を受けていました。

平成24年6月28日、島倉社長が退任の挨拶に来ました。

川杉崎典明氏に引き継ぐが、約束の羽田空港へのバス路線の運行は間もなく開始されます、との報告がありました。

そして10月1日、南口交通広場4番のバス乗車口から、リムジンバスの運行が開始されました。

駅南口の交通広場に停車しているリムジンバスに、「小金井も都会になったねと」の声も聞かれました。

羽田空港までの所要時間は、時間帯にもよりますが約1時間から1時間20分ぐらいで、片道運賃は大人が1800円、1日の空港行きが9便で、空港からは12便が運行されています。

これから年末年始にかけて、羽田空港を利用することも多くなります。

リムジンバスは小さなお子様連れや高齢者、大きな荷物のある場合は乗り換えもなく便利です。車内にはトイレも備えられています。

空席があれば予約なしで乗車できますが、予約すれば安心です。

予約や問い合わせは、03-5376-22222です。

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管理職全員が徴税吏員に

平成13年5月7日から18日まで、市税及び国民健康保険税の未納者の方に対する管理職者による、納税促進行動を実施しました。

これはあまりにも厳しい財政状況を職員にも実感してもらうのと、納税者である市民の生の声を聞いて、それを仕事に活かしてもらうためでした。

管理職全員に徴税行動マニュアルを使って研修を行い、 徴税吏員の辞令を一般職と重複して交付し、土、日を含め12日間の行動に入りました 。

納税額が特に多い場合や問題を抱え困難な場合は、私が納税課長と尋ねることにしました。

新聞やテレビなどマスコミの報道もあったことから、失念した方はすぐに納付されました。

納税額の多い方は私の知る人が多く、私に来られたら困るということで、すぐに納めるから来なくていいという電話も貰いました 。

小金井警察からは面倒なところに私が行くことに警告が入りました。

それは、反社勢力等々とのトラブルなどの例を挙げて説得されましたが、私が先頭に立たなければ職員の士気が萎えると言って決行しました。

職員は2人一組で32組が一斉に街に出ました。

個別訪問による納税は多くはなかったですが、後日窓口に来られた方や郵便局で、大勢の方々に納付していただきました。

納税促進行動の期間は勿論その後も当分の間、自宅と市役所の往復で寄り道は徴収と見られるのでできませんでした。

 

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市長専用車について

一般的に市役所で一番の高給取りは、市長車の運転手と言われています。

小金井警察からは警備の都合で市長車に乗るように言われましたが、市長在任の16年間、市役所と自宅の間に市長車を使うことは一度もなく、ゴミを拾いながら歩き通しました。

私が市長に就任時、市役所には市長と議会に2台の国産の高級車がありました 。

私の最初となる平成12年度予算編成に、市長車と議会車の買い替えの提案がありました。

市の基準で10年間で買い換えるのですが、私は2台の2人の運転士が定年間近であることから、この機に民間委託を考えていたので、車の買替え予算は見送りました。

平成15年度から議会車の運行を委託し、委託料は522万9000円でした。

また、市長車は平成16年度から導入し、委託料は577万 0800円で、2台の車の委託料は1人の運転手の給与でまかなえるものでした。

委託車には黒以外のワンボックスカーを希望しましたが、乗せられた車は国産の黒色セダンの高級車でした。

業者からは後の活用も考えての選択ということでした。

その結果、運転手と車はもちろん、車検、保険、ガソリン、高速料金、宿泊出張の運転手の宿泊料金も委託契約に入り、その効果は抜群でした。

さくら通信

いささかの自負を

平成11年4月、市長に就任した私に課せられた課題は、先ず財政再建でした。

就任時、特に目的を定めず自由に使える財政調整基金(貯金)は、70万 6114円でした。

これが10万6000人(当時)を要擁する小金井市の預金通帳の中身であり、1人当たり10円です。

また、目的を定めた基金としては課題の庁舎建設基金が44万7,602円であり、庁舎建設予定地( 蛇の目ミシン跡地)購入の借金は46億円が残っていました。

職員の退職手当基金は36万 3734円であり、当時定年退職者の退職金は3000万円前後であったことから、基金は焼け石に水の感じでした。

その上、巨額の財源を要するJR中央線の高架化や、武蔵小金井駅南口の再開発、東小金井 北口の区画整理など、山積する課題も果たさればなりません。

市は平成9年度、職員の退職金が払えず起債( 借金)で賄うという財政状況であり、東京都は小金井市が赤字再建団体 (倒産)に陥よることを危惧していました。

しかし、私は小金井市はポテンシャルの高い街なので、異常な人件費問題を解決すれば再生できると信じていました。

職員の協力、議会の理解、そして、市民のご支援で長年の課題が解決できた、といささかの自負を感じているところです。